続・ババアとの出会い
↓前話↓
1週間後、再び玄関前で西のババアと遭遇した。
前回発動したババアキラーによって西のババアはオレの手の中にある。
つまり話しかければ長話になってしまう確率が高いという事で、急いでいるから避けたい。
しかしあっさり目が合ってしまった。
目が合ったら始まってしまうというのは小さい頃にポケモンで教わった。
オレ「こんにちは〜」
ババア「あらこんにちは!お兄ちゃん静かでいいわぁ〜!ウチのイッヌ、吠えてうるさいかもしれないけどごめんね〜!」
オレ「いや〜ほとんど家に居ないですし大丈夫ですよ!」
ババア「あら〜本当!しかし真面目に働いてて偉いわねぇ〜ウチの孫なんてねぇ未だn」
オレ「アハハ…それじゃあ行ってきます!」
ババア「は〜い気をつけて〜」
(なんでババアって忙しい時に長話を仕掛けるのか)
(ババアってあら〜から話し始めないと心臓とか止まって死ぬのかな)
(いや東西のババアのギャップがすごい!!)
テキトーに会話を流し、出発した。
1週間の間に東のババアから何度無視を食らったことか。
おかげで同じババアでもババア質のはっきりとした違いを学ぶ事ができた。
良質なババア質を持つババアと、悪質なババア質を持つババアを見極めるスキルはきっとこの高齢化社会において役立つだろう。
しかし東のババアとは一生会話をするどころか声を聞くこともなさそうだし、呼吸音も聞きたくない…
と、ここでふと西のババアとの会話を思い出す。
なんと「気づかないうちに騒音で迷惑をかけてたかも…」という懸念が見事に消え去ったのだ。
西のババアに「静かで良いわぁ〜!」と言われたからである。
オレは音波を操る能力はないので西のババアには静かに感じて東のババアにだけうるさく思わせる事はできない。
つまりこれで東のババアが挨拶を返さない理由は、
- 他人と一切関わりたくない
- 言葉の発し方がわからない
- 口を開けた瞬間肺に空気が入るのが嫌だ
とまぁどれを取ってもクソだという事になる。
聴力、舌、喉などに障害があったとしてもこちらのお辞儀が見えているはずなので会釈程度は返せるし、杖等を使わず普通に階段を上り下りしてるので視力にも問題はない。
ババアの内面的な問題だという事が分かった。
ババアの内面なんて考えてたら猛烈に気が狂ってしまうのでこれもやめる。
これがババアとの出会い。